[RENA]本橋兄弟

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pixivおよびpixivマンガ(上記)で読めるが下記サイトの方が良くまとまっているというか連載形式で描き下ろしているっぽいので、そちらから読むことを推奨。

トーチweb 本橋兄弟

感想

pixivの連載や初期の方だけ見るとツッコミ不在のシュールギャグマンガに思えたが、この作者は感動的な場面を描くのが非常に上手。だが、余りに上手過ぎてギャグシーンがアンバランスに感じてしまう。例えるなら不幸のどん底にいる人の見せる笑顔のような素直に受け取れない表現になっている。当然、作者がそれを意図して文学的なレトリックを作品の味とするのなら問題ないが、娯楽作品としてはマイナスだろう。個人的に娯楽作品として掲載していくのならギャグとシリアスのメリハリをしっかりするか、どちらかに寄せた方が読者の心的負担が軽くなると思う。

この作者が感動的な場面を描くのが非常に上手だと思う点として言葉で表現しないことが挙げられる。例えば３話目の目をキラキラさせたおじいさん。本に夢中になっている様子を絵で表現し、声をかけられた時の反応も表面上は大人びた対応をとっているが子供っぽい所を見られたなとやや恥ずかしがっている印象を受ける。そこに肯定的な意見と小粋なサービス。最高である。５話の最後のコマも頼りがいのある背中が良く描けている。